【2025年版】放射線技師が副業で絶対に知っておくべき法律と職場規則

この記事で解決できる悩み
  • 放射線技師が副業を始める際の法律的な注意点
  • 公立・国立病院勤務者の副業規則の違い
  • 副業で守るべき就業規則や契約内容の確認方法
  • 副業の種類と放射線技師に適した副業例
  • 副業時の税金や確定申告のポイント
悩む技師

「副業してみたいけど、法律とか職場のルールって大丈夫なのかな……?」

放射線技師として働くあなた、副業に興味はありませんか?

収入の不安や将来への備えとして副業を考える方が、ここ数年で本当に増えています。
でも「医療職って副業できるの?」「法律的に問題ないの?」と心配になるのも当然ですよね。

実際、医療職には特有の法律や職場規則があり、知らずに始めるとトラブルの原因になることも。
そんな不安を抱える放射線技師の方に向けて、副業の法的リスクや規則の違いを分かりやすく解説していきます。

あなたと同じように悩んでいる技師さんは多いので、一緒に正しい知識を身につけていきましょう。

記事でわかること(もくじ)

結論:放射線技師の副業は職場規則を守れば可能

まず結論からお伝えします。放射線技師でも、勤務先の規則や法律をきちんと守れば副業は十分可能です。

ただし注意点があります。
公立・国立病院では副業が禁止されている場合が多く、慎重な判断が必要です。
一方で民間病院やクリニックでは副業が認められるケースも増えてきました。

重要なのは、税金の申告義務や守秘義務といった基本的なルールを理解しておくこと。
「知らなかった」では済まされないポイントもあるので、しっかりと押さえていきましょう。

放射線技師の副業規制と法律の基本

公立・国立病院勤務者の副業禁止規則

公立・国立病院で勤務する技師の方、残念ながら原則として副業は禁止されています。

これは「国家公務員法」「地方公務員法」によるもので、公務員に準ずる扱いのためです。
「えっ、そうなの?」と思われた方もいるかもしれませんが、公的機関での勤務にはこうした制約があります。

【注意】
公立病院勤務の技師が無許可で副業を行うと、懲戒処分の対象となる可能性があります。必ず事前に人事担当者に相談しましょう。

国家公務員法・地方公務員法の影響

具体的にどのような規制があるのか、整理してみましょう。

勤務先副業の可否根拠法令備考
国立病院機構原則禁止国家公務員法例外的な許可制度あり
公立病院原則禁止地方公務員法自治体により規則に差異
大学病院(国公立)原則禁止各法令に準拠研究活動は例外の場合あり

ただし、完全に不可能というわけではありません。許可される例外もあります。

許可される可能性のある副業:

  • 非営利活動への参加
  • 家業の手伝い
  • 学術研究や論文執筆
  • 講演活動(事前申請が必要)

副業促進の政府方針と今後の展望

実は、政府は2018年から「働き方改革」の一環として副業・兼業を推進しています。
この流れを受けて、副業を容認する企業が確実に増えており、今後は医療分野でも副業容認が進む見込みです。

「今はダメでも、将来的には可能になるかもしれない」という希望を持ちつつ、現在の規則を守ることが大切ですね。

副業で守るべき就業規則と契約内容の確認

勤務先の副業規定の確認方法

民間病院で働く方も、まずは勤務先の規則確認から始めましょう。「うちは大丈夫だろう」という思い込みは危険です。

STEP
就業規則の入手 社内ポータルサイトや総務部で就業規則を確認します。
紙の資料がある場合は、コピーをもらいましょう。
STEP
副業に関する条項の確認 「副業」「兼業」「他の事業への従事」といった項目を探します。
見つからない場合は「服務規程」の中にある場合も。
STEP
不明点は人事に確認 書面で確認できない部分は、人事担当者に直接質問。
この時、できるだけメールなど記録が残る方法で確認するのがおすすめです。

【プロのアドバイス】
口頭での確認だけだと、後で「聞いていない」「言った言わない」のトラブルになることがあります。必ずメールや書面で確認を取りましょう。

競業避止義務と副業の範囲

「競業避止義務」という言葉、聞いたことありますか?これは、勤務先と同じような業務を他で行うことを禁止する規則です。

放射線技師の場合、以下のような副業は競業にあたる可能性があります。

注意が必要な副業例:

  • 他の病院でのアルバイト
  • 検診センターでの非常勤勤務
  • 医療機器会社での技術指導

【注意】
競業避止違反は契約解除や損害賠償請求のリスクにも発展します。同業種での副業を考える場合は、必ず事前に確認を。

副業が本業に支障をきたす場合の対応

副業OKの職場でも、本業に影響が出れば問題になります。
実際に、副業での疲労が原因で業務ミスを起こし、懲戒処分を受けた例もあります。

大切なのは稼働時間の調整です。
「平日の夜は2時間まで」「土日は一日のうちどちらか」など、明確なルールを自分で決めることをおすすめします。

【プロのアドバイス】
「週に何時間まで」といった時間管理のルールを決めて、本業の質を下げないよう注意しましょう。体調管理も副業成功の重要な要素です。

副業の種類と放射線技師におすすめの副業例

医療現場での非常勤勤務やアルバイト

放射線技師のスキルを直接活かせる副業といえば、やはり医療現場でのお仕事ですね。

人気の高い副業:

  • 他院での短時間勤務(平日夜間・土日)
  • 夜勤専従スタッフ
  • 検診センターでの単発業務
  • 健康診断の出張検査

時給も比較的高く、技師として月5~10万円程度の収入アップを期待できます。ただし前述の競業避止義務に注意が必要です。

医療知識を活かしたブログや記事執筆

最近注目が集まっているのが、医療知識を活かしたWeb系の副業です。

具体的な取り組み例:

  • 医療専門ブログの運営(WordPress推奨)
  • 医療系メディアでのライター業務
  • 医療機器レビューサイトの執筆
  • オンライン医療相談での情報提供

「文章なんて書けない」と思うかもしれませんが、専門知識があるからこそ書ける内容があります。月1~3万円程度から始めて、軌道に乗れば月10万円以上も可能です。

医療以外の副業の可能性と注意点

医療以外の分野にチャレンジするのも一つの方法です。

人気の副業ジャンル:

  • 投資(株式・FX・仮想通貨)
  • 物販・せどり
  • 動画編集・デザイン
  • オンライン講師
  • プログラミング

ただし、職場バレや情報漏洩には十分注意が必要です。

【補足】
ネット副業は比較的バレにくいですが、SNSでの発信内容や登録時の名前に注意が必要です。本名での活動は避けた方が無難でしょう。

副業に関する税金・確定申告の基礎知識

所得区分と申告義務のポイント

副業を始めたら避けて通れないのが税金の問題です。「面倒くさそう」と思うかもしれませんが、基本を押さえれば難しくありません。

重要なポイント:

  • 年間20万円以上の副業所得は確定申告が必須
  • 所得の種類(雑所得・事業所得)により税率が変わる
  • 経費を差し引いた「利益」が課税対象

年間20万円未満でも住民税の申告は必要なので、記録はしっかりと残しましょう。

住民税の副業申告と職場バレのリスク

「副業をしていることが職場にバレる」最大の原因は住民税です。
副業所得により住民税が増額され、会社の給与担当者が気づくケースがあります。

でも大丈夫。対策があります。

確定申告時に「住民税の徴収方法」で”自分で納付(普通徴収)”を選択すれば、副業分の住民税は自宅に納付書が届きます。

【プロのアドバイス】
確定申告書の「住民税の徴収方法」欄で必ず”自分で納付”にチェックを入れましょう。これだけで職場バレのリスクを大幅に減らせます。

節税の基本と専門家への相談推奨

副業が軌道に乗ってきたら、節税対策も考えてみましょう。

基本的な節税方法:

  • 必要経費の適切な計上
  • 青色申告の検討(年間所得が継続的にある場合)
  • 小規模企業共済への加入

年間所得が50万円を超えるようになったら、税理士への相談も検討してください。費用をかけても、それ以上の節税効果が期待できます。

副業で注意すべき法律リスクと個人情報管理

患者情報の取り扱いと守秘義務

放射線技師として最も注意すべきは、患者情報の取り扱いです。
業務中に知り得た情報は、副業に関係なく絶対に口外してはいけません。

「ブログのネタに使えそう」と思っても、患者さんを特定できるような情報は一切使用禁止です。

【注意】
匿名化しても、複数の情報を組み合わせると個人が特定される可能性があります。患者情報に関わる内容は副業では一切扱わないのが安全です。

医療法や診療放射線技師法の副業制限

医療系の副業を考える際は、関連法令も確認が必要です。

主な制限事項:

  • 医療法:無資格での診療行為は禁止
  • 診療放射線技師法:医師の指示なしでの撮影行為は禁止
  • 医療機器の取り扱いは有資格者のみ

つまり、副業であっても放射線技師としての業務を行う場合は、適切な医師の指示の下で行う必要があります。

副業でのトラブル回避策

副業を安全に続けるための対策をまとめました。

トラブル回避のポイント:

  • 契約内容は必ず書面で確認
  • 業務内容と報酬を明確に記録
  • 必要に応じて保険加入を検討
  • 免責事項がある場合は内容を確認

【プロのアドバイス】
トラブル防止のためにも、副業の契約内容や業務記録は必ず残しておきましょう。後で「言った言わない」になることを防げます。

よくある質問(FAQ)

公立病院勤務でも副業できますか?

原則として不可です。例外は非営利活動や事前申請により許可を得た場合のみです。無許可での副業は懲戒処分のリスクがあります。

副業が職場にバレる原因は何ですか?

最も多いのは住民税の特別徴収による発覚です。その他、SNSでの発信やうっかり同僚に話してしまうケースもあります。

ブログやライター活動も副業に該当しますか?

収入が発生する場合は副業扱いになります。趣味レベルでも収益化すれば副業なので、職場の規則確認を忘れずに。

副業をする場合の確定申告は必須ですか?

年間20万円以上の所得がある場合、確定申告が必要です。20万円未満でも住民税の申告は必要なので注意してください。

競業避止義務に違反したらどうなりますか?

懲戒処分や損害賠償請求のリスクがあります。最悪の場合、解雇や高額な賠償金を求められる可能性も。

副業で得た収入の税率はどのくらいですか?

所得税は累進課税なので、総所得額により5%~45%。住民税は一律10%程度です。社会保険料は副業所得には原則かかりません。

用語解説

競業避止義務

会社と同業種の業務を他で行うことを禁止する契約上の義務。医療職の場合、他の医療機関での勤務が該当することが多い。

特別徴収・普通徴収

住民税の納付方法。特別徴収は会社が給与から天引き、普通徴収は個人が直接納付する方法。

守秘義務

業務で知り得た秘密情報を第三者に漏らしてはいけない義務。医療職では患者情報が主な対象。

雑所得・事業所得

所得の分類。継続性や事業性の有無で判断される。事業所得の方が税制上有利な場合が多い。

要点のまとめ

STEP
自身の勤務先の就業規則を必ず確認

まずは勤務先の副業規定を正確に把握しましょう。「大丈夫だろう」という思い込みは禁物です。

STEP
副業の種類とリスクを把握する

医療系副業は収入が高い反面、競業避止のリスクあり。Web系副業は収入は控えめでも継続しやすいメリットがあります。

STEP
税金の申告と住民税の納付方法に注意

年間20万円以上は確定申告必須。住民税は普通徴収を選択して職場バレを防ぎましょう。

STEP
守秘義務と法令遵守は絶対条件

患者情報の取り扱いと関連法令の遵守は、副業の種類に関わらず絶対に守るべき条件です。

副業は正しい知識があれば、放射線技師でも十分に取り組むことができます。まずは勤務先の規則確認から始めて、安全に副業ライフをスタートさせましょう。

不安に思うことがあれば、一人で悩まず専門家や先輩技師に相談することも大切です。

あなたの副業が成功することを応援しています。

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